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ヴェン先生から飼い主のみなさんへ「甘噛み」についてお伝えします。 

子犬の困った行動の中に必ず入る「甘噛み」。イヌであれば必ずこの行動はします。この甘噛みの対応の仕方によって性格形成をしているこの時期に悪影響を及ぼすこともあります。甘噛みについてきちんと理解して下さい。

まずはじめに子犬の時期に「甘噛み」はなければいけない行動です。
この行動が見られないことの方が問題とすら考えられています。

このコイヌの時期にある噛み行動を私達は“甘噛み”と言っています。
どちらかというと、咬むというより齧る、噛むという表現の方が正しいかもしれません。
とは言え、コイヌの歯は鋭くちょっとしたタイミングで出血をしてしまうようなこともあります。

では、なぜこのような行動があるのか?

・歯が生えてくることでの違和感を緩和するため
・口の使い方を学習している
・噛む強さを学習しているなど

通常、コイヌの時期に兄弟で遊びながらこの噛むことについて、いろいろな経験から学び
ます。遊びの中でどれ位の強さで噛んでも大丈夫なのか?どのように噛むと持ちやすいの
か?引っ張りやすいのか?などを学習することが通常の行動なのです。

もし、この機会が与えられていないと、噛む強さや口の使い方がうまくいかず、物をうま
く持てなくなったり噛みの強さがわからず、思わず咬みつかなければならなかった時に相
手に対して大怪我を与えるようになってしまいます。

甘噛みは正常な行動であり、させなければならない行動と思ってください。

大切なことは
甘噛みは、必要な行動だからといって何でもかんでも噛ませて良いとかという話をしてい
るわけではありません。
まして、人に対して歯を当てる(たまたまでも)噛むことは許されない行為なのです。

では、どうするか?

まず始めに、噛んでも良いおもちゃを渡すことです。

残念ながら、コイヌたちに噛んではいけないものを教えるのは非常に難しいのです。
例えば、噛んではいけないものを噛んでいる時に「いけない」などの言葉を発してもあま
り効果がないのは皆さんご存知ですよね。

その時は、やめるけど気付いたらまた、やっていたなんてことが多いのです。
もちろん、本気でしっかりと正しいトレーニングを行えば噛まないようにはできるかもし
れません。

でも…

実は甘噛みは、通常生後5~6ヶ月頃でなくなるものなのです。
5~6ヶ月頃は、歯の生え変わりもほとんど終わりむずがゆさで噛むこともなくなります。

6ヶ月以上たったのにもかかわらず同じような噛み行動が続く場合は、おそらく甘噛みで
はなくジャレ咬みとなっていることが多いのです。このジャレ咬みは問題となりますので
注意してください。(ジャレ咬み参考)

昔からイヌたちを飼われていた方はご存知かと思いますが、昔のイヌたちは甘噛みをする
ことがなかったと思いませんか?

実は、なかったわけではないのです。
人とイヌたちの暮らしの変化によって目立つようになったのです。
と言うのは、昔のイヌたちは外で飼われていたのがほとんどです。
コイヌでも成犬でも…。

そうです。
今のイヌたちは、人の近く、家の中で暮らしている上に2ヶ月という小さな時から人と暮らし
を共にしているのです。

イヌたちが近い存在になった分、気付くことが多くなったのも事実です。
その一つが甘咬みです。

昔、飼われていたイヌたちは、ほとんど人との接触もなく食餌やお散歩位でした。
飼っているというより“いた”という存在だったのではないでしょうか?

だからこそ、甘噛みに気付かなかったのだと思います。
犬小屋や近くの木などを噛んで甘噛みを行っていたと思います。犬小屋や近くの木は、噛
まれても大きな問題はなかったのですが、今は違いますね。

大切な家具や靴、スリッパなど噛まれては困るものばかりがあります。
余計目に付くようになったのではないでしょうか?

話を戻しますが、甘噛み自体は、生後5~6ヶ月位で通常はなくなります。
しかし、中には今でもやっているというイヌたちもいるかもしれません。

たぶん、それは甘噛みではなくただの暇つぶしや甘噛みが悪化してのジャレ咬みなど学習
によるものかもしれません。

甘噛みは、遺伝子にそうしなさいと組み込まれている行動の一つです。
それ以外は、学習や暇つぶしと考えるべきだと思います。

そこで、あまり甘噛みを気にし過ぎないように考えることも大切です。

ー甘噛みの対処法ー

・甘噛みのできる環境作り
・人は絶対に甘噛みの対象となってはいけない
・人の衣類や人の使うものは噛ませない
・噛んでも良いものを用意しましょう。
 おもちゃの数ですが、6畳から8畳の広さに対して15から20個位は必要です!
・噛まれて困るものは当分近くに置かない

※ホームページ制作者が著作したE-book「愛の家庭犬しつけ法」より抜粋編集をしました。
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